ねこはかわいい。特に子ねこはのらねこでもかわいいものです。
おなかをすかした野良の子ねこがニャーと身体をすり寄せてきたら、えさをあげたくな
るし、えさをあげたら飼いたくなるものです。
しかしちょっと待ってください。ねこを飼うと生活が大きくかわります。
場合によっては、大変な苦労を背負い込むことになります。
ここは、ひとつ心を鬼にして、本当にねこを飼えるものかどうか、検討しましょう。
ねこを飼う前に考えておくこと
① 契約上ねこを飼ってもよい住まいか
賃貸の家屋の多くは、契約書にねこや犬を飼ってはいけない事が明記されています。
契約書に違反して飼っている場合、退去を迫られることもあります。
また個人所有のマンションであっても、管理規約でねこや犬を飼育禁止を定めていると
ころもあります。というより禁止しているほうが多いでしょう。
このようなところでも、飼育はできません。賃貸の場合と同様、退去するかペットを手
放すか二者選択を迫られる可能性があります。
このような場合は、ねこの飼育をあきらめましょう。
② ねこの世話ができるか
ねこは、水やり、えさやり、トイレ等毎日世話をする必要があります。仕事が忙しく帰
りが遅い人、出張や旅行の多い人で他に世話をする人がいない場合、やはり飼育は困難です。
休日のみ世話をすればよいというものではありません。
③ 室内でねこを飼う広さがあるか
ねこを飼うのにそれほどの広さは不要です。とはいうもののトイレ、えさいれ、水い
れ、爪とぎの設置場所と多少のねこが歩きまわる広さは必要です。
狭いからといってケージの中で飼うのはかわいそうです。
④ ねこアレルギーではないか
ねこが好きなのに、ねこアレルギーという人もいます。
自分がどうか分からなければ、ねこカフェなどでねこを抱いてみましょう。
アレルギーの発作がなければ、大丈夫でしょう。
アレルギーがある場合、多少なら我慢できると思っても、ねこを飼うと悪化する事も
ありますし、体調が悪いときには発症しやすいので、やめておいたほうが無難です。
⑤ ねこの寿命と飼育
ねこの寿命は15年から20年です。飼い始めたら最後まで面倒を見る覚悟が必要で
す。その間に生活は大きく変わります。
特に学生の方が飼う事はお勧めしません。大学を卒業し、就職するとほとんどの方が引
越しますし、ましてや会社の寮に入ることも多く、寮ではペット禁止が普通ですから、
ねこを飼っていると困ったことになります。
自分のこれからの生活を考えて、飼育するかどうか決めましょう。
⑥ ねこを飼う予算
ねこを1匹飼育する際の直接の支出は、おおよそ下記の通りです。
- 飼育用備品(1回のみ)
トイレ 1000円~ 2000円
食 器 1000円
おもちゃ 1000円~ 4000円
- 餌代、消耗品(1ケ月当たり)
ペットフード 3000円~10000円
ねこ砂 500円~ 1000円
ですから、飼育はじめに、約3000円~7000円
その後年間42000円~132000円
ということになりますが、私の場合それとは桁違いの費用がかかりました。
ねこの爪であちこち建具や壁に傷がつけられその修復に百万円以上の金額をかけなけれ
ばならなくなったのです。
ねこの爪対策は出来れば飼い始める前に行ったほうがよいですね。
繰り返しになりますが、ねこを飼い始めたら、途中ではやめられません。しっかりと
検討し、飼うと決めたら、気持ちよく一緒に住むための支出と工夫は怠らないようにしましょう。