私は2匹の猫を飼っています。
2匹とも14歳位の高齢のメスねこで、そろそろ病気になりやすい年齢になりました。
1.ねこの様子がおかしい。すぐに病院へ
先日コマチと呼んでるねこが、お尻をやたらと気にしている様子で、食欲もなくなってきていた。
娘が気になってコマチのお尻を確認したら、肛門の脇に傷があり、出血をしていまし
た。
娘はすぐに動物病院へ連れて行き、診察してもらった結果は、肛門嚢破裂という恐ろし
げな診断。
2.肛門嚢とはなんでしょう
猫には肛門の左右に肛門嚢と呼ばれる袋がついています。
肛門嚢の中には肛門腺があり、強い臭いを発する液体を分泌します。
肛門腺の分泌物の匂いは個体ごとに違うので、猫同士のコミュニケーションに使われます。
この肛門嚢の中で炎症がおこり、それが悪化すると肛門嚢が破裂するというわけです。
右京動物病院ブログより引用
左の赤いキズが破裂した肛門嚢です。
3.早期発見のために行う事
猫の毛が邪魔をして肛門嚢の破裂になかなか気づかないこともあります。
気づくのが遅いと、薬だけでは治療が困難となり、簡単な処置が必要になる事もありま
す。
定期的にねこのお尻を観察して、肛門腺が溜まっていないか確認し、溜まっていればこ
まめに出してあげたがいいですね。
4.肛門腺しぼりって何のこと
肛門腺の分泌物の性状は猫により個体差があります。
分泌物がサラサラであれば自然に流れて出ますが、ドロドロしている猫は詰まることが
あります。
この場合ときどき出してあげなければなりません。
肛門腺の分泌物を出してあげることを動物病院では「肛門腺しぼり」と呼びます。
5.肛門しぼりのやり方
親指と人差し指を使って肛門嚢にたまった分泌物を押し出します。
肛門嚢から開口部に向かってしぼり出すように圧迫します。
このときに少し押し込みながらしぼるとうまくいきます。
ねこは肛門の周りを触られることをとても嫌います。
肛門腺をしぼるときは、誰かにおさえてもらいながら行いましょう。
肛門腺の分泌物は非常に臭いが強いです。
ゴム手袋を装着したり、あるいはティッシュ越しに行うことをお勧めします。
しぼった後は肛門周囲を軽く拭いてください。
肛門腺の分泌物が既に固くなっている場合、無理にしぼると肛門嚢が破裂します。
肛門の周囲に固いものが触れるときはかかりつけの動物病院に相談して下さい。
肛門嚢破裂はあらゆる年代の猫で発生します。
そして再発率の高い疾患ですので、一度肛門嚢が破裂した猫は定期的にしぼってあげ
ましょう。